LAITINEN
ライティネン
★LAITINENのコレクションを初めて見た時の印象は、ユニセックスだけどマスキュリン、そしてとても繊細でメランコリックな感じがしました。何があなたの洋服のインスピレーションになっているのですか?
A.僕らはシーズンごとに、インスピレーション源はあまり変わらなくて、前のコレクションを発達させ継続させている。
僕らの美学は、自分自身の人生をどう生きるか、何を好んで着るかという様な僕ら自身や周りにいる友達がとても大切な基盤になっている。
僕らはアンドロジニー(両性具有)、という考え方が好きだ。
そして、メンズウェアのすべてのルール、規定、そして普遍性に興味をそそられる。
繊細さとは、作品に重要であり、明白さを超えた強さみたいなものだよ。
もちろん、沢山の美学的なリファレンスがあり、イメージや洋服、ファブリックについて沢山のリサーチをする。
でも結局は、全ての違ったパートのリサーチを解けないパズルへとぼやかしていくことが好きなんだ。
だから皆その洋服がどこから来たのか分からないんだ。
★プリントはLAITINENにとってはシグネチャー的なものですよね。全てのシーズンにとても美しいプリントをガーメントに使用していますね。でも、どの様なきっかけで写真家のChris Vidalとコラボレーションするに至ったんですか?
A.Chrisは僕の十年越しのボーイフレンドで、最初の頃からLAITINENになくてはならないパートを担っている。
僕らは同じテイスト、興味と美学を共有する。
そしてそのことが最初に二人を引き合わせたんだ。
コレクションを始める前から僕らはファッション雑誌のエディトリアルのシュートで一緒によく仕事でしていた。
だから彼がプリントに関わってくることは自然なことなんだ。
よくプリントのパターンは彼のランダムな写真と僕のドローイングか僕らが一緒に作ったコラージュを溶かし合ったものをベースにして作られている。
しかし、プリントを作る作業の過程は常にAnnaと僕とChrisによってコラボレーションしたものなんだ。
★何故、兄弟でコレクションを作るという過程に至ったのですか?
それは難しくないですか?何かエピソードがあったら教えてください。
A.僕らは2004年のHyères Festivalで、協力した時から一緒に仕事を始めた。
最初はAnnaにメンズのニットウェアを手伝ってもらおうと頼んだ。
でも少しずつウィメンズのピースを含むコレクションに、関わるようになった。
彼女は僕より5歳上なんだけれど、Annaと僕はまるで双子のような関係なんだ。
実際によく人々は僕らに会うと気味悪がるんだ。
僕らは殆ど同じような見た目だし、同じように物事を考えるからね。
僕らにとって一緒に働くことは、必然的な感じなんだよ。
僕らは二人とも仕事において自分自身に批判的になる。
明確な方向を保てる誰かがいるということは良いことだよ。
お互いなしでは、全てやってきたことを破棄してしまう可能性がある。
もちろん僕らはよく喧嘩したり、うるさくせがんだりするんだ。
僕が思うに、それは普通のことで、怒りとかフラストレーションを最も簡単に投げ出す方法なんだよ。
★コレクションを見て,グランジとかゴスみたいな感覚を感じることが出来ます。音楽とかユースカルチャーに傾倒していますか?何があなたの好きな音楽ですか?
A.僕が思うに90sの感覚がとても今トレンディーだ。
でも僕らは15年位前の当時に、実際にそれらがムーブメントとなった時の感覚と共に取り残されている。
僕らの美学は、The Smith,Nirvana,Suede,Hole,Pixies,Sonic Youth,Brett Anderson,Cure,Pulp等の数多くのバンドにとても影響を受けている。
そして、彼等の音楽は僕が成長した時、僕にとっての「マスキュリン」という感覚を形づけたんだ。
一番最初のSuedeのVIDEOを見た時、ついに同じ感覚を持てる誰かに出会ったような、すごく畏敬の念を抱いた。
音楽に対しては完全に過去に捕われているよ。
最近の殆どのバンドは、既にある音楽をコピーした様にひどい偽物のように見える。
最近のバンドでは、the Orphans and Liarsがもっとも好きだよ。
★日本によく来日していると聞いたのですが。。日本の文化が好きなのですか?
A.僕らは日本が大好きだ。フィンランドと日本の文化は何だか凄く似ている様に感じる。
それは個性的であると同時に極端なところだと思う。
ファッション、アート、建築などにおいて日本人は新しいことに対してオープンであるという事が素晴らしい。
一番最初の来日は、僕が10代でモデルをしていた時に、東京を訪れた時。
僕は両親から遠くに離れることに興奮したよ。
でも実際は、殆ど誰も英語が出来る人がいなくて、仕事はそんなに楽しくなかったのだけれど、全体の都市を通しての経験は素晴らしかったよ。
まるで全部今迄見たことのない様な、完全にシュールな出来事で、映画か漫画の中にいる様に感じた。
実は、今年も日本に来ることを計画していて、今回は日本の北部と京都に行きたいと思ってるんだ。
未だ一度も行ったことがないからね。
★あなたの将来のヴィジョンはなんですか?
A.僕らのコレクションをゆっくり作り上げ、日々を費やす。
今のところ、その見解はよく役立っている。
そして働くのに適した人々、素晴らしいお店を見つけることに至った。
先のことを計画しすぎることは、僕らの見解では、物事を駄目にしてしまう。
小さなレーベルを経営することは容易なことではないけど、
僕らは自分たちの独立と自由がとても好きなんだ。
★現在進行中のプロジェクトやコラボレーションはありますか?
A.次の五月のパリで発表する予定のSS11 コレクションの為の作業をしている。
それが今僕らがおこなっている全てかな。
もしかしたらフィンランドの伝統的なブランドとのコラボレーションを行うかもしれない。
これは話すのにはまだとても早すぎるのだけれど、もしそのプロジェクトが実現したら、
それはLAITINENとのコレクションとはとても違うものになるだろうね。
★日本のファンに何か一言お願いします。
A.ブランド立ち上げ当初から、僕等を受け入れてくれた日本人ファンがいたことを凄く幸せだと思ってる。
とてもクールな東京のキッズ達が僕らの服を着て、興味深いスタイルに、コーディネートしていた何枚かの日本のストリートでの写真を見たよ。
僕らの服を自分達が考えない様な新しい着方で、着ているのを見ることに凄い興味があるね。
そこからとてもインスパイアされるし、時に今後のコレクションの方向性にすら影響を受ける。



